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Fate/Zero キャラクター考察2 ランサー陣営(ケイネス・エルメロイ・アーチボルト/ディルムッド・オディナ)

【ランサー陣営】

人間関係どろどろ…別名「昼ドラ陣営」、「チーム三すくみ」。

※ネタバレ全開ですので、Fate/Zero(とFate/stay nightのランサー)を最後までご覧になっていない方はご注意ください。
完全に自己満足と自分のひまつぶしの為の文章なのでかなり適当ですが、それでもよろしければどうぞ…。

ケイネス・エルメロイ・アーチボルト

ケイネス・エルメロイ・アーチボルト

・ロンドンにある魔術師界最高学府の時計塔で若くして降霊科の教授を務めるエリート魔術師。
名門アーチボルト家9代目嫡男であり、幼少から神童、天才と謳われてきた故に挫折を知らない。
自身の功績に誇りを持ち、傲慢な性格であるが、彼の研究は非常に高く評価され、将来有望であった。
また、降霊科学部長の娘ソラウを許嫁とし、出世街道まっしぐら…の予定であった。
今回の聖杯戦争も、本来ケイネスが負担するはずのランサーへの魔力供給をソラウに受け持たせることにより、ケイネス自身の魔力を温存するという彼の魔術師としての優秀さがあるからこそできる二人で一人マスター作戦を実行。
魔術師界ではその経歴や功績から「ロード・エルメロイ(エルメロイ卿)」の敬称で呼ばれている。
身長181cm、体重62kg、血液型B型、誕生日4/1、イメージカラーは真鍮。
真鍮色って何…と思って調べたところ、別名黄銅色とのこと。五円玉みたいな色のことらしい。
天敵はもちろん、衛宮切嗣。

・美人な許嫁ソラウにはぞっこんだけど、肝心の相手はケイネスのことを何とも思っていないという悲しい立場。
ソラウの気を引こうと必死であるが、あろうことか妻(予定)は自分が召喚したサーヴァントのランサーにメロメロで彼の肩ばかり持ちたがるというどうしようもない状況である。

・聖杯戦争は「自分の魔術師としての経歴に箔をつけるため」に参戦。
ところが、準備もばっちりで古代マケドニアの王イスカンダルの聖遺物を取り寄せていたものの、日頃から馬鹿にしていた教え子ウェイバーに聖遺物を盗まれてしまう。
結果、急遽取り寄せた代わりの聖遺物で召喚したサーヴァントはランサークラスで現界したディルムッド・オディナとなる。
なぜ、ここでディルムッドを選択したのかは不明だが、二双の槍と二振りの剣を使う武勇を誇る英雄ということで、巷ではセイバークラスを狙っての召喚だったのではないかとも言われている。
ケイネス先生、アイルランド出身とかなんですかね…。

・趣味は絵画、彫刻、工芸、と芸術づくし。
さながら優雅な貴族である。
美しいものが好きなので、雑然とした日本の都市はよろしくないと思っていることが原作で明かされる。

・一度激昂すると抑えがきかない。
また、自分の思い通りにならない「無能」にはねちねちと嫌味を言ってしまういただけない部分がある。
主な作中の被害者は被害者はランサーとウェイバー。
上に立つ主としても学校の教授としてもアウトと言わざるをえない。

また、魔術師らしからぬ魔術師を見下す傾向にあり、ウェイバーが構想三年、執筆一年をかけて書き上げた現在の魔術師界への異論を唱える論文を目の前で馬鹿にする、授業中に公開処刑の題材にする(アニメ)、銃器に頼る切嗣を見下し嬲ろうとする(結果は…)などのシーンがある。

・ランサーを召喚したはいいものの、二人の不仲は聖杯戦争前から始まることとなる。
志を同じくするマスターとサーヴァントにとって互いの聖杯に懸ける望みを知っておくことは重要なので、さっそくランサーに聞いてみるケイネスだが、返ってくる答えは「聖杯には何も願っていないし、主に忠誠を尽くして聖杯を手にできるだけで十分」であった。
英霊にまでなった英雄が何の見返りもなく、人間に手を貸すなんてありえないとの持論を持つケイネスはここでランサーに対して大きな不審を抱くようになる。
以後、ランサーが本心を隠して自分を欺こうとしているのでは…?と訝るケイネスのランサーへの態度は辛辣なものに…。
ケイネスも不審に思わないで理由を問えばいいし、ランサーも何でそういう結論に至ったかちゃんとした理由があるんだから、それを言っていれば良かったのにね…。

・ケイネスの礼装(魔術師としての切り札)は魔力を充填した10リットルほどの水銀「月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)」である。
魔術師としては稀有な風と水の二属性を持つケイネスは両属性に共通する「流体操作」の術式を最も得意としている。
この水銀は魔力を込めることで武器にも高速で発動できる盾にも足場にもなる優れもの。(自動索敵機能付き。)
その切れ味はレーザーすらも凌駕する超高圧水流カッターと同等らしい。
ちなみに切嗣氏による冬木ハイアットホテル爆破時には、この水銀に盾になってもらうことで、ケイネスとソラウは九死に一生を得た。
ある意味、ケイネスに一番忠実なものはこの水銀ちゃんと言っても過言ではない。

しかし、切嗣を一発で倒せなかったことにより、索敵機能と防御面の弱点を見破られてしまい、あえなく敗退…。
ケイネス先生のその後の受難は作中通り。
ケイネス先生自慢の「完璧な工房」やその他の礼装を一度に失ってしまったことへの復讐心と、ソラウからの好感度を上げるべく倉庫街での名誉挽回をしたい気持ちが強かったためにサーヴァントにも無断で単身アインツベルン城に乗り込んでしまった結果である。
これ、よく考えればセイバーがキャスターと戦っているうちにランサーに切嗣を倒させれば、いけたんじゃない…?
それができなかった原因がケイネスのプライドの高さとランサー陣営の複雑な人間関係である…。

・ランサー陣営はどう考えてもそこまでやられる筋合いはないほど悲惨な末路をたどるわけだが、まあ敗因はたくさんあるものの、元を遡っていくと一番の原因は切嗣さんに目をつけられてしまったことなのではないだろうか。
つまり、初日の考えなしのフィッシング作戦がそもそもまずかったのでは…。
あとは、よりにもよってアレな伝説を持つディルムッドに自分の許嫁を近づけさせたことですね。
個人的にランサー陣営はどうシミュレートしてもバッドエンドにしかならないのですが…。
ちょっと、これはまた後日検証してみたいと思います。

(追記)
→結局しました。リンクはページの一番下へ。

・全編通した印象としてケイネス先生が望んだ戦いは戦争ではなく、魔術師としての名誉ある決闘だったのだと思う。
「完璧な工房」で秘術を尽くした競い合いをしたがっていたし、アインツベルン城侵入も馬鹿正直に名乗り上げてるし。
正面からの堂々タイマン魔術勝負なら今回のマスター随一の魔術師の先生が負けるはずない…。
ペットの水銀ちゃんも健闘してたし。
でも闇討ち、銃器、外道作戦上等な戦争で切嗣に目をつけられたらもうね、仕方ない。
あいつ魔術師の常識外だから。

そういう面では魔術師としての面子、名誉にこだわるケイネス先生と騎士としての面子、名誉にこだわるランサーは似た者同士なのではないでしょうか。
ランサー陣営の共通点は「絶対に譲れない誇り」ということで。
そんなランサー陣営全滅回のアニメサブタイトルは「栄誉の果て」。
物悲しいを通り越して、最早悲惨としか思えないタイトルである…。
まあ、その割には途中で「他のやつに追加令呪を渡したくない」とかいう理由で、璃正神父を拳銃で殺害なんてしちゃってるのが残念ですが。

・なんというか…ケイネス先生はディルムッドの伝説をちゃんと調べた上で彼を召喚し、そもそもソラウをランサーに会わせるべきではなかったですね。
英霊の選択はもっと慎重に…。
そしてたとえ自分が認められない教え子や臣下であっても理解してせめて労ってやる器の大きさがあると良いでしょう。
無駄に敵を増やしてしまいます。

・そうは言っても最後に自分のプライドを潰す敗北よりも、ソラウを取ったシーンは胸が熱くなります。
ケイネス先生、本当にソラウのこと好きだったんだな…。
初恋だったのかな、ケイネス先生…。
今まで研究一筋に生きてきた堅物な男が初めて人を好きになったのに、それを常に女を侍らせてそうなぽっと出のイケメンに横取りされたと考えると、あの言動は致し方ないのかも…しれない…。
あの様子じゃ、同じ立場ならソラウは迷わずランサーを取りそうなところがいたたまれないけど。

・2014年、2015年ともにアニメ制作会社ufotableに届いたバレンタインのチョコレート数がトップクラスという、組織票や同情票だけでは説明できない無類の人気を誇る。
ケイネス先生は女性?ファンの心をがっちりキャッチしているのだった。
ちなみに2015年の結果を見ると、ランサーも同じくホワイトデー企画でグッズ化されている。
この陣営、女性にモテモテ陣営のようだ(笑)





ランサー(ディルムッド・オディナ)

ランサー

・出典の伝説でやたら容姿の良さを強調されるTHEイケメンケルト英雄。
本作でも「ひときわ以上に見目麗しい」、「高い鼻梁と凛々しい眉の精悍な顔立ち」、「視線ひとつで女心をとろかしてしまいそうな美丈夫」etc…と小説での初登場ページからして、イケメン描写がオンパレードの美貌の騎士。
俗に「イケメンな方のランサー」と呼ばれているのは、こちらの方。

高潔で誠実、曲がったことを嫌う騎士を具現化したかのような性格であり、セイバー同様、真面目で頑固。
普段の一人称は「俺」だが、マスターの前では「私」で、敬語を使い分けてくれる希少な男性サーヴァントである。
自分の信念は何があっても曲げたくない。
たとえ主相手でも
身長184cm、体重85kg、イメージカラーは翡翠色。
天敵はあろうことか、ケイネスとソラウ。
もうこの時点で陣営としてアウト…(笑)

・第五次聖杯戦争のランサーと出典が同じケルト神話、マスターの途中交代あり、聖杯自体に望む願いはなく、その最期まで共通している。
マスターによる令呪強制自害までオマージュしなくていいよ…。

・身長184㎝に対して体重85kg。
漫画・アニメイケメンキャラ枠としては重めである。
ランサーの成分はほぼ筋肉なのかもしれない。
2mの槍を片手で振り回さないといけないからね…筋肉必須だよね。
イケメンフェイスもさることながら、ムキムキ三角筋と上腕二頭筋は彼の見どころの一つです。

・真名は3世紀頃のアイルランドが舞台となったケルト神話フィアナ騎士団(作中表記はフィオナ騎士団)随一の騎士と言われたディルムッド・オディナ(Fate公式の綴りはDiarmaid O Duibhne)。
ケルト神話の人物の綴り(たぶんゲール語)は最早日本人にとっては意味不明な上に、昔は文字のない文化だったので、Diarmuid Ua DuibhneやDiarmid O’Dynaなど綴りも複数存在する。
ダーマッド、ディアルムド・ウア・ドゥヴネ、ディアミッド・オダイナなどほぼ別人みたいに違う名前で訳されていることもあるので、調べるときはお気をつけて…。

黒髪の巻き毛を背中になでつけた色白、長身の美丈夫で、彼自身は人間だが、愛と若さ、美を司る神オフェングスに育てられた。
実は四人の息子の父親。
フィアナ騎士団で副団長を務め、チート的な強さと高い人望を誇るものの、日本での知名度は限りなく低い。
(そもそもケルト神話自体がギリシア神話と比べると全く知られていない。)
神話の武勇の割に今回のランサーの正直微妙なパラメーターは聖杯戦争開催地での圧倒的な知名度の低さのせいも無視できないかもしれない。
(なぜかサーヴァントの能力は現地での知名度も影響するという設定がある。)

・本来は二双の槍と二振りの剣を使い分ける武人であるが、ランサークラスということで、律儀にも空気を読んで必殺効果などを持つ剣は置いてきたようである
主君とその妻との三角関係がマスターのケイネスとケイネスの許嫁ソラウで再現されてしまうことや、頭の良さを活かして、対セイバー戦で知略戦を展開する点などは伝説の元ネタ通り。
ちなみにディルムッドが所属したフィアナ騎士団はアーサー王の円卓の騎士のモデルであり、ディルムッドとグラニアの物語はアーサー王伝説のランスロットとグィネヴィア、トリスタンとイゾルデの話に影響を与えていると言われている。

・「輝く貌」の二つ名を持ち、彼の顔を見た女性は彼に魅了されてしまうという本人も周りも大迷惑な呪い付きの黒子を妖精につけられてしまう。
神話で彼に魅了されてしまったのは作中通り、エリン(昔のアイルランド)の姫グラニアである。
まずは宴会の席でお気に入りの男以外の酒に睡眠薬を入れて眠らせてから、自分を老いた夫(予定)のフィンから奪って一緒に逃げてくれるよう、ディルムッドに頼みます。
突然話しかけられた上に、そんなことをして主を裏切りたくないので断るディルムッドですが、グラニアは「自分を連れて逃げてくれなければ破滅が訪れる」と呪いのようなゲッシュを彼にかけて半ば脅すことでディルムッドをゲット
友人に相談するもゲッシュを守ることは絶対と諭され、彼は地位や名誉を捨てて、主君を敵に回しての逃亡生活を余儀なくされることに…。
ゲッシュとはケルト騎士にとって忠誠よりも守らなくてはならない誓いで効力は抜群らしい。
ケルト神話ではゲッシュを破ってしまったために亡くなった方多数という強力なもので、もとは自分にかける縛りのようなものだったが、ディルムッドの時代では他人が相手にかけるいわば呪いのようなものにもなっていた。

・ちなみに作中やEDで、Zeroには希少な清楚さと儚さを醸し出すかわいいグラニア姫さんは、一緒に逃げてくれたものの、一向に手を出してこない彼に業を煮やして「お前は服についた泥より意気地がない」と詰ってくるようなしたたかな女の子なので、顔でだまされてはいけません
(神話なので、バージョン違いで差があるものの、いつもちょっと怖いグラニア、そして振り回されるディルムッド…。)
さらにはディルムッドの死後のグラニアについては、息子たちに父を殺したフィンへの復讐を誓わせておきながら、結局はフィンの求愛を受けて再婚するという最悪な展開のバージョンが有力…。
ソラウさんも美人ですが、ディルムッドに構ってもらうために夫の小指を折るような女なので、ろくな女が引っかからない呪いとも言える。
この魅了の呪いのせいで生前もサーヴァントになってからも数々の修羅場(男女関係的な意味の)を迎えてきたが、それでも誰も恨まず、ただ単に運命の巡り合わせが悪かっただけ…と割り切るのであった。

・ディルムッドの死因は魔猪に瀕死の重傷を負わされた際に、傷を癒す力を持っていた主のフィンが彼を助けず見殺しにしたため。
長きに渡った逃亡生活の末、フィンの方が根負けし、一度はディルムッドを許したが、やっぱりグラニアのことを根に持っていたらしい。
死因が猪って…(笑)とバカにしてはいけない。
神話によると、この猪はディルムッドの父が昔やらかした事件により、関係ない息子のディルムッドを殺すためだけに造られた魔猪で、こいつによって何人も死者が出るような危ないINOSHISHI、いわばタタリ神である。
ついでに信じられないことにディルムッドには「猪を狩ってはいけない」というわけのわからないゲッシュも存在していたのであった…。
(ちなみにstay nightのランサーのクー・フーリンも「身分が下の者からのお願いは絶対に断ってはいけない」、「犬を食べてはならない」というやっぱりわけわからんゲッシュのせいでお亡くなりになっている。)
フィンがわざとディルムッドを殺すためにこの猪と対峙させる罠を張ったというバージョンもあり、人望があり優秀だったディルムッドをむざむざ殺したということでフィン並びにグラニアは以後、部下たちからの信用を失ってしまうことになる。
ディルムッドの代わりにフィンやグラニアが死ねば良かったと嘆かれるほどだったらしい。
とりあえず、このあたりがケイネスが見たディルムッドの過去に関する一連の夢。
もっとかっこいい話がいっぱいあるはずなのに、よりにもよってケイネスに見られたのはこのくだり
幸運Eは伊達ではない。

・聖杯への願いはなく、「騎士としての面目を果たせばそれで良い。聖杯はマスター一人に譲り渡す」と考えている。
これは生前、主への忠誠を貫き通すことができず、二度目の生があるのなら、と考えたからであるが、主にさえ本心を見せていない、とケイネスからの不興を買うことになり、マスターの疑心暗鬼のきっかけになってしまう。
そもそも、作中通してみるとどう見てもディルムッドの願いは「自分が認めた相手との名誉ある戦いをすること」なのでは…と邪推してしまいますね。
要はクー・フーリンの兄貴と一緒なのでは…と。
最早、ケイネス先生が欲しい聖杯眼中にないよね、ランサー…。

・特技はアウトドア料理と接客対応。
さらに小説では「つねに我が身の苦難より、相手の心の痛みに想いを致す男」と評され、心までイケメン仕様
料理もできて、コミュ力も高く、中身も立派なので、呪いなんてなくてもホイホイ女の子が釣れそうなパーフェクトイケメンである。
小説でことあるごとに美形描写されているので、なんだか笑ってしまいました。どんだけ、イケメン設定なんだ…。
しかしこの特技が作中で発揮されることはない。
ランサー陣営で楽しくバーベキューをしたり、日中接客のバイトに勤しんだりする場面はもちろんない。
好きなものは友情と仁義。
神話では友人が多く、結構友人達に逃亡生活中も助けてもらっている。
苦手なものは嫉妬深い男と恋する乙女。
恨んでないと言いつつ、最早トラウマらしい…。

・宝具は対人のものしかない上に、派手さにかけるため大変地味である。
今回のサーヴァント中で屈指の高い敏捷性を持ち、白兵戦は大得意だが、遠距離攻撃が神話で百発百中の投擲(そのため、対キャスター大海魔戦で投擲に自信満々だったのだと思われる)くらいしかないため、対軍宝具持ちのサーヴァントとは非常に相性が悪い。
相手を必殺で倒す手段に欠けるため、必然的にヒット&アウェイ、闇討ちが上策とも言える戦いになってしまうが、せっかく相手に手傷を負わせても、騎士道精神が邪魔をして自ら相手をかばう、あろうことか大切な宝具を自ら破壊するなど裏目に出ているとしか思えない。
一言で言うと、宝具の効力とランサーの性格が致命的に合っていない
とは言え、魔力による防御、強化、能力付加を無効化する朱槍の「ゲイ・ジャルグ(破魔の紅薔薇)」といかなる治癒魔術、再生能力を以ってしても治癒不可能な傷を相手に負わす「ゲイ・ボウ(必滅の黄薔薇)」は使い用によっては、強力。

・ランサーと言えばよくネタにされるのが、主への忠誠についてである。
ランサー、忠誠を誓うマスターは誰でも良いと思いつつ(作中でそのような明確な描写はないが、作者によるとそういう考えを持っている設定らしい)、本当は誰でも良くない…よね。
あと、ケイネスへの忠義より自分の欲(セイバーとの騎士道に則った尋常勝負への執着)を優先させている部分が多い…よねというやつです。
まあ、無理やりランサーをかばってみると、アーサー王伝説を含むケルト神話の騎士は自分が認めた相手を選んで主として忠誠を誓う節があるので、ランサーにとってケイネスは尊敬できるマスターではなかったということなんでしょう。
そもそも古代ケルト文化の騎士が現代人になじみ深い中世の騎士道精神をそっくりそのまま持っているかと言われるとそんなことはないはずだが…。
そして、前提として挙げておかないといけないのは、ランサーにとって忠義と同じくらい守りたいものに「騎士としての誇り」があります。
stay nightのクー・フーリンを見てもわかる通り、ケルト戦士にとって「誇り」は守って当たり前レベルの、ものすごく大切なアイデンティティーでもあるわけです。
ケルト神話のわけわからんゲッシュとかも、皆自分の誇りのために守るようなものですし。

ケイネスは始めから自分を信用してくれず、道具やケダモノ扱いされ、侮辱してくるだけの主であったし、そもそもケイネスに忠誠を誓うということは、彼が最も大切にしている「騎士の誇り」を切り捨てないといけないということに繋がります。
ケイネス先生の命令は、倉庫街の戦いでライダーが評した通り、「汚い行為を嫌う騎士から見れば」お下劣なものなわけで…。
もうこの時点で板挟み状態です。
つまり、ケイネスが主になってしまった以上、ディルムッドが「忠義」と「誇り」を両立させることは不可能
それでも今生で契約した主はケイネスだから…と、自分をごまかしながらもケイネスへの忠義を貫こうと努力はしていたのでしょう、一応。
それが彼が召喚に応じた理想(願い)ですからね…。
就職先、間違えたね(笑)
雇い主との経営理念と業務内容の認識違いが原因か…。

そんなどっちを取るかのグラグラ状態のときに、むしろ人間として尊敬できるセイバーと出会ってしまい、彼の騎士道精神がくすぐられてしまった以上、もうどっちに傾くかは一目瞭然なのであった…。
自分も気づかないうちに「忠義」と「誇り」を天秤にかけて、「誇り」が勝ってしまったと…。
この自分の行動の矛盾を本人が気づけていればいいのですが、問題は彼はそれには気づかず、理想をひたすら追いかけようとしました。
その結果が、作中の彼のぶれぶれ行動なのではないでしょうか。

常日頃の一方的な罵倒やら、ソラウからの彼にとっては迷惑極まりないアタックやらで相当ストレスが溜まっていたのか、彼が無意識に選択した決定を覆すことはできず、あろうことか唯一の心の安らぎがセイバーとの尋常勝負です。
英霊とは言え、元は人間なので、自分の理想と現実の間で揺れ動いてしまい、行動がぶれてしまったのはもうしょうがない。
切嗣が身内すら切り捨てて多数を救う理想に殉じようとしても、やっぱり完全には切り捨てられなくて、いつも誰かを愛してしまうことと一緒っちゃ、一緒かもしれません。
もう理想に殉じるか否かってFate作品の最大のテーマですね。

そんな追い詰められた状況の上に、あろうことかなぜかいきなり、自分のマスターから自害を命じられ、最期にセイバーにも視線を向けたことも考えると、信じていたセイバーまでもが切嗣とグルになっていたと思い込んだのでは、と思わずにはいられません。
(直前にソラウを知らないかとセイバーに問うたとき、セイバーを信じていた故に、そうであってほしくないと思っていたディルムッドは彼女の「知らない」という答えに安堵しています。
しかし、その後の展開では、誰がどうみてもセイバーはランサーの足止め役と思ってしまいますね…。
おのれ、切嗣…。)
こうなってしまっては、もう何も信じられなくなって絶望的な気持ちになってもおかしくありません。
ということで、ディルムッドにとっては共に「誇り」を信じていたはずの者にまで裏切られ、たった一つの「主への忠誠を貫き通したい」という理想すらも踏みにじざるを得ないこの世界を恨まずにはいられなくて、散っていたわけです。
それが最後のあの怨嗟が籠った台詞に込められた意味だったのかなと思います。
二兎追うものは一兎も得ず、とはこのことを言うのか…。
正直、ランサーにもあの状況でケイネスの身を第一に考えなかった落ち度があり、最後までそれを省みることがなかったので、手放しでランサーだけかわいそうとは言えないシーンではありますが…本人に邪気が全くないので、悲劇さが増してしまいましたね。
ある意味、大変人間らしい悩みを持った英霊だったと思います。

でもやることすべてが裏目に出るランサークラス宿命の幸運Eは結局どう転んでも悲劇で終わるんですかね、やっぱり…。
そもそも上げて落とす鬱展開が大好きな作者に戦闘よりも悲劇担当で選ばれたらしい英雄ディルムッドなので、もう…これ以上何も言うまい…。
以上、ディルムッドが叩かれすぎてて可哀想なので、擁護してみたかったけど…上手くいきませんでした。
そういえば、クー・フーリンも三ルート中二ルートで「英雄としての誇り」が譲れなくて、マスターの命令を突っぱねたあげくに死んでましたね…。
もうアイルランド神話出身者は生前の信条と聖杯戦争のルールが合わな過ぎて、出ても悲惨な目にしか遭わないので、聖杯戦争参加は見合わせた方がいいかもしれません(笑)

・とりあえず、彼は良くも悪くも純粋すぎて、ケルト神話の騎士の常識が通用しない駆け引き必須の聖杯戦争に向かないのでどんどん泥沼にハマっていってしまったと個人的に結論づけることにします。
あとランサーとケイネスは、もっと早くどちらかが怒りを爆発させてでも、意思疎通を図るべきだったと思います。
ちょっと、お互い相手の大事にしているものを尊重しようとする配慮が足りなかったかな…。

これだけいろいろ言っちゃいましたが、ランサー陣営のメンバーは皆人間臭くて好きです。
決してどこぞの神父のような、彼らの不幸を愉しむ愉悦的な意味ではなく…。
もっとソラウとランサーのマスター&サーヴァントコンビも見てみたかったなー。
あとランサー陣営はなぜか召喚シーンないんですよね…。
アニメのあのかっこいい流れで、ケイネス先生のドヤ顔召喚見たかった…(笑)


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