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アニメ化前に「アルスラーン戦記」の原作とコミックを振り返ってみた

2015年4月5日からアニメ『アルスラーン戦記』の放送が始まりますね!

アルスラーン戦記

個人的に原作の小説が大好きすぎる故に、若干の不安があるものの期待しています。

そこで、「昔原作を読んだけど内容全部忘れた!」、「ファンタジーものが好きだから気になっている」、「単に声優さんに惹かれた」という方も安心して見られるようネタバレせずに『アルスラーン戦記』を振り返っておこうと思います。


アルスラーン戦記って?


作品概要


田中芳樹による大河ファンタジー小説。
中世ペルシアをモチーフにした世界が舞台。
大陸公路の中心地である栄えた国「パルス」の王太子である14歳の少年アルスラーンが主人公。

とても完結に言うと、敵国に国を侵略され城を追われた王子が成長しつつ、有能かつ個性的な部下たちとともに国を取り戻す超王道ストーリーです。
きっと『ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)』などのファンタジー映画や小説、『ファイナルファンタジー』とか『ドラゴンクエスト』あたりのRPGが好きな人はハマるんじゃないかなと思います。

こう、始めは二人だった仲間がどんどん話が進むごとに増えていく感じとか、剣と剣の一騎打ちから合戦シーン盛りだくさんのバトルとか、主人公の人間的な成長とか、ゆかいな仲間たちとの掛け合いとか、悪役の策謀とか…。

会話文も多いので、長い小説に慣れていない方も比較的すんなり読めるのではないかと思います。

すごいなー、と思うのが響く言葉が多いことですかね。
この作品のテーマって個人的には「人の上に立つとはどういうことか」だと思うんです。
作品冒頭のアルスラーンは自分では何もできない弱い少年なのですが、どういうわけか誰もがうらやましがる有能部下を複数心酔させる力を持っているんですよね。
彼とあまり仲がよろしくない父王のアンドラゴラスや、アルスラーンのストーカー銀仮面さんとアルスラーンの格の違いは上に立つ者としての器の大きさや覚悟なのではないかなと思います。

そんな人徳者アルスラーン、彼を導くナルサスやダリューンのはっとする言葉は作品を読んだのは結構前なのですが印象に残っています。

そして、危機に陥ったとき人間はどうなるのか…人の心理の確信を突いた地の文や有能人間ナルサスの台詞もぐさっとくるものが多いです。


ちなみにこの原作者の田中さん、「皆殺しの田中」という異名を持っており登場人物は容赦なくバンバン死にます。
モブも含めたらいったい今までに何人死んだんだろう…というくらい。
そして、「中世」が舞台だからか敵の残忍さを表現するためか、割と残酷な描写も多いです。
アニメ化されるであろう第一部の敵はパルスよりも後進国で野蛮…と言われている国ですので、えげつなさ半端ないです。
人間の醜さもこれでもかってくらい見せてくれるので、そういう描写を頭の片隅に入れておくと読んでて「うわぁ…」と驚くこともないかと…思います。


キャラクター紹介


とりあえずアニメがどこまで行くのかわからないので、始まりの仲間だけ…。

アルスラーン…物語開始当初14歳。パルス国の第一王子。
正直、部下たちがすごすぎるので完全にキャラクターとしての存在感は薄いが、物語冒頭から王としての器の大きさを見せてくれる。
大変人望の厚い少年。
銀仮面のお兄さんに覚えのない恨みを受けているので、何か因縁があるのかもしれないし、ないのかもしれない…。

ダリューン…物語開始当初27歳。パルスの最年少の万騎長(12人しかいない1万の騎兵を指揮する将)。
勇猛果敢で大陸航路有数の戦士としてその名をとどろかせており、厨二病的な異名をたくさん持っている。
「戦士の中の戦士」(マルダーンフ・マルダーン)や「猛虎将軍」とは彼のことである。
黒い甲冑を身にまとい、黒馬・黒影号(シャブラング)が愛馬。

忠義に厚い熱血人間で質実剛健だが、堅物や融通が利かないタイプではなく、むしろ人の感情の機微には敏感。
親友ナルシスとはことあるごとに悪態を尽き合いながらも、漫才を繰り広げるというユーモアも兼ね備えたパーフェクト人間その1。

原作には主人公を差し置いた、彼が主人公の短編「東方巡歴」が存在する。

ナルサス…物語開始当初26歳。パルスの一地方ダイラムの若き旧領主。
端正な容姿に似合わず、大変毒舌家かつ何物にも捕らわれない自由人。
頭の固いアンドラゴラスにも認められるほどの頭脳を持ち、アルスラーンの軍師として大変有能な人物。
人の心理を突いた心理戦が得意だが、戦闘もそこそこの腕前を持つ。
おそらく彼がいなければアルスラーン一行は早々に壊滅してもおかしくない…。
パーフェクト人間その2。

斜に構えた態度を取るものの実は正義漢であり、過去に役人の不正を暴いたり自らの領地の奴隷を全員解放したりと型破りな行動を取り、アンドラゴラスに煙たがられていた。

完全に下手の横好き状態だが、芸術をこよなく愛し、将来は宮廷画家になろうと目論んでいる。
彼がアルスラーンに力を貸したのは、王都奪還の暁にはナルサスを宮廷画家にしてくれるという器の大きさに感服したため。

ギーヴ…自称・流浪の楽士の美青年。剣や弓の扱いに長け、神業的な弓の技術を作中の随所で見せている。歯の浮くような甘い台詞を連発する優男だが、その詩吟の才能はファランギースには不評…。
自らを女神アシの下僕と呼び、美しいもの…とくに女性をこよなく愛する。

ファランギースと偶然出会ったことで彼女の虜になってしまったギーヴさんは、彼女と行動を共にしたいという理由だけでアルスラーン一行に加わる。
以降、ところかまわず女性をナンパし軽口を叩くものの、彼の本命はファランギース一人となるのであった。
ちゃらんぽらんだが意外と洞察力は高い。

ファランギース…ミスラ神を信仰する女神官。彼女が仕えるミスラ神殿がアルスラーン生誕時に寄進されたものであったため、アルスラーンの危機の際に彼を守護するよう命を下された。
彼女も弓の扱いに長け、常人には聞き取れない精霊の声を聞き、使役することができる。
「絶世の美女」を自分でも自負しており、ただ「美女」と呼ばれただけでは振り向かないナルシストな面も持つ。
作中で複数の男性から好意を寄せられるも、ばっさり切り捨ててしまうのであった。
古風な物言いが特徴。

エラム…解放奴隷だった両親の遺言でナルサスの侍童として仕えていた少年。
料理を始め家事が得意でアルスラーン一行の生命線…。
身軽で戦闘技術も持っているため、ナルサスともどもアルスラーン一行に加わった。

彼もご主人様と同じく毒舌なので、わりといろんな方を攻撃したり、口喧嘩が絶えない。


アルスラーン戦記の原作って?


「アルスラーン戦記」原作の小説は現在第14巻まで出ていますが、実は未だに完結していません
第一巻の刊行は1986年ということで、そろそろ30周年を迎えます。

私は10年ほど前の中学生の頃から原作の小説を読んでいたのですが、読み始めた頃はアルスラーンと同い年だったのに、いつの間にか今年はナルサスと同い年に届こうとしているという事実に絶望してしまいますね。

しかし、29年ずっとコンスタントに続編が出ていたわけではありません。

【第一部】
第1巻「王都炎上」(1986年)
第2巻「王子二人」(1987年)
第3巻「落日悲歌」(1987年)
第4巻「汗血公路」(1988年)
第5巻「征馬孤影」(1989年)
第6巻「風塵乱舞」(1989年)
第7巻「王都奪還」(1990年)

【ここから第二部!】
第8巻「仮面兵団」(1991年)
第9巻「旌旗流転」(1992年)
~空白の7年間~
第10巻「妖雲群行」(1999年)
~空白の6年間~
第11巻「魔軍襲来」(2005年)
第12巻「暗黒神殿」(2006年)
第13巻「蛇王再臨」(2008年)
~空白の6年間~
第14巻「天鳴地動」(2014年)

こんな感じで刊行されていたようです。
正直、近年は前巻が出たのが昔すぎて第二部の前巻までのストーリーをすっかり忘れ、新刊が出るたびに原作を最初から読み直すという始末です。

そして、完結していませんが、何回か出版元を変えて新装版が出ていることも特徴ですかね。

①天野版

アルスラーン戦記 天野版

きっと古参ファンの方はこの表紙が馴染み深くて好き、という方が多いのではないかと思います。

表紙絵、挿絵は『ファイナルファンタジー』でおなじみの天野喜孝さん。
ちょっと独特な絵ですが、幻想的で美しい挿絵です。
アルスラーン戦記といったら天野さん!という方は多いのではないでしょうか。
この挿絵のおかげでアルスラーンは中性的な美少年というイメージがついてしまいましたねー。


②丹野版

カッパノベルス版の挿絵が丹野忍さん。

アルスラーン戦記 丹野版

私はこれから読み始めたので、キャラクターのイメージがこの版の挿絵で刷り込まれています。
表紙は油彩、挿絵は墨で書いたようなタッチで結構キャラクターはシャープな感じ。
ご本人は史学科出身で登場人物の衣装は史実を参考にしながらこだわりを持って描いているそうです。

「東方巡歴」の表紙のダリューン、イケメンだったなー。

そうそう、このカッパノベルス版は途中で「パルスの食卓」というコラムが掲載されていて、現代イラン料理の写真とともにキャラクターが食べていた料理を考察する企画がありました。
こういうの、なかなかおもしろいですよね。


③山田版

アルスラーン戦記 山田版

一番新しい版はこれです。
表紙絵、挿絵は『十二国記』で有名な山田章博さん。
この人のイラストはとにかく緻密なんですよね。
兜や鎧、服飾のデザインが毎度毎度素晴らしいです。
「十二国記」は中国風でしたが、今回は中東風の服飾ですね。

毎回、そうそうたるメンツの方が巻末で解説を書かれています。

でも、今から原作買うなら「カッパノベルス版」なのではないかなー、と思います。
なぜなら、現状最新刊の14巻が出ているのはカッパノベルス版だけなのです。
天野版は第10巻「妖雲群行」まで、山田版は現在、第7巻「王都奪還」までしか出ていないみたいですね。
版元を揃えたいのであれば、いまのところカッパノベルス版を買った方が良さそうです。


アルスラーン戦記のコミックって?


アルスラーン戦記 荒川版

今回のアニメ化はこのコミックがベースです。
『鋼の錬金術師』や『銀の匙』で有名な漫画家の荒川弘さんによるコミカライズ。

荒川さんの他作品を呼んだことがある方はおわかり方だと思いますが、登場人物は基本全員丸顔です。
(キャラクターを丸顔で描くポリシーがあるんだとか…)
絵柄は好みがあると思います。
個人的にはギーヴは「線が細い中性的なイケメン」と勝手に想像していたので、荒川版ギーヴにはまだ慣れないのですが。

コミックス版の魅力、見どころ



基本的には原作に忠実で、面白いのでぐいぐい読めてしまいます。
ギャグシーンは荒川さんの十八番ですね。
それでもオリジナル要素は少ないけどあり、中でも一番素晴らしいと思ったのはオリジナルシーン満載の第一話ですでにこの作品のテーマを提示していることなのではないかと思います。

「アルスラーン戦記」はダリューンの十八番である戦闘シーンやナルサスの独壇場である戦略的な面ももちろん見どころではあるのですが、アルスラーンの「王とは何か」、「王として必要な資質とは」という点がとても面白いと思っています。
アルスラーンがこんなに有能な部下たちに見放されずに忠誠を誓ってもらえるのはなぜなのか。
アンドラゴラスをあまり評価していないナルサスやダリューンです。
お父さんと息子の違いは何なのか。
これをまず読者に提示している点はわかりやすいなと思いました。

あとは、あえてここでルシタニアの少年(妄信的で選民思想を植え付けられた少年)を出すことで、「国と国の戦争とは何なのか」というテーマも押し出そうとしているのかなと思います。
パルスとはまったく文明が異なり、もう完全にアレな野蛮人だらけなルシタニア人ばかりが作中には登場しますが、物語中盤以降アルスラーンと行動をともにするルシタニア人も出てきます。
ルシタニア人もルシタニア人なりにいろいろと思うところがあってわざわざこの遠国までやってきて戦争をしかけたわけなんですよね。

我らがイアルダボード教じゃ人を平等に扱う!だが貴様らはどうだ!?人の下に人を置くあの制度はなんだ!?イアルダボード教はそのようなことは許さない!

これ、昔のアメリカと同じです。
人=白人。その他の人種は平等の中には含まれない。
ルシタニアの人とはもちろんイアルダボード教の信者のことで、異教の人々は悪魔扱い。
なのですが、ルシタニア人も自分達なりの正義感を持っていることがこの少年をここで出すことで明確になっているのではないかなと思います。
勧善懲悪では片づけられない、正義と正義がぶつかり合うのが戦争…というのも「アルスラーン戦記」では印象的でした。
作中、ルシタニア以外の他国人も多く出てくるので、「パルス=善」では決してないと思って観た方が良いのでは、とこのシーンを見て実感しました。


そうそう、実はアルスラーン戦記のコミックはまだ存在します。

アルスラーン戦記 中村版

中村地里さんのバージョンもあるのですが、私は読んだことがありません…。
ファンはチェックしてみてはいかがでしょうか。

そして、OVA版もあります。

アルスラーン戦記 OVA

個人的には作画は抜きにして、キャラクターデザインはこれが一番好きだなー。



そういえば、この今回のアニメ版、ベースになるであろう荒川版コミックがまだ三巻(小説で言うと一巻)までしか刊行されていないのですが、どうするんでしょうか?
どう頑張っても一クール持たせるのは大変そうなのですが、コミックに先行してやるのか…。
未登場のアルフリードやメルレインは出てくるのか…謎です。

そして、放送時間が日曜日の17:00~とかいう良い子の少年少女が多数観そうな放送時間ですが、グロ描写は大丈夫なのでしょうか。
まさか人の死ぬシーンは全部シルエットなんてことはないですよね…?(笑)
どう考えてもこの内容はこの時間でやるアニメではないと思うんだ。
(追記)
ネットサーフィンをしていて気づきましたが、この枠は昔からなかなか流血シーンが多いアニメをやることで有名みたいですね。
なるほどー。

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アニメ化前に「アルスラーン戦記」の原作とコミックを振り返ってみた

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