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「花燃ゆ」感想 第十五回「塾を守れ!」

人と違った考えを持つことは一向にかまわないさ。
でも、その考えを無理やり他の人に押し付けてはいけないなあ。
その人にはその人なりの考えがあるからね

(by「ムーミン」スナフキン)

今週の松陰先生に送りたい言葉。

松陰先生、自分の「大義」のために周りに気持ちを押し付けすぎです。
あなた議論が好きなのに、同志が違う意見だからって激怒するのはどうなのよ。
追い詰められているとは言え。
他人の「大義」のことは考えてくれないの?
自分の考えが否定された=志を持っていない、示していないというのはどう考えてもおかしいです。
そんな狭量な松陰先生を見ても微妙な気持ちにしかなりません。

花燃ゆ

あと、やたら松陰が罵倒する「正義を語る者の口を閉ざそうとする愚か者」(前回の松陰先生の台詞より)の井伊がかっこいいのは…

正義の反対は悪なんかじゃないんだ。
正義の反対は「また別の正義」なんだよ

(by「クレヨンしんちゃん」野原ひろし)

これが言いたいのかな。
敵をただの悪い奴にしないで魅力的に描く配慮をするなんて「花燃ゆ」なかなかですね。ですが、いささかやりすぎです。
このドラマで一番かっこいいのが井伊直弼ってどうなのよ、と思いますが大老超カッコいいですね。
間違いなく主役級ですね。
完全にメインキャラが食われています。


という冗談はおいておいて…。


今回また次回予告詐欺が横行したようです。
「松陰と塾生をつなぎとめようと文が奔走」とか「安政の大獄に立ち向かう文」とかね。
今回は予告が外れて本当に良かったと思います。
切実に。
ただでさえ、終盤の文にもにょもにょしたので。

(注意)
台詞は字幕なしで適当に聞こえた言葉を書いているので、間違っていたら…ごめんなさい。

第十五回「塾を守れ!」(2015年4月12日放送)


久坂より高杉が冷静沈着キャラな件について


1859(安政6)年正月。
再び松陰がいない正月がやってきました。
弟は降ろされた看板を眺めます。

この敏三郎くん、そもそも塾生だったっけ?レベルの影の薄さ、そもそも松陰との絡みあったっけ?と考えてしまいますが、今回いきなり松陰先生との大事な場面があるので、ここから布石を打ち始めたようです。


寅次郎が獄を出てから三年が経過したようですが、あのときから野山獄に残っているのは高須久子だけとのこと。
「自ら獄に残っていた」とのことですが、単純に帰る場所がないから…ということですよね。
娘に「もう会わない」と言われてしまったので仕方ありませんね。
せつないね\(^o^)/

その野山獄に梅太郎と文、敏三郎の三兄弟が松陰の面会にやってきます。
手土産は母が作った大福もち、にぎりめしときんぴら。
文さんのアイデンティティーであるにぎりめし配りをする場がなくなってしまったので、無理やりここにねじこんだようです。

そこに置いておいてください。後でいただきます
冷たい声。
すぐに机に戻る。
超そっけない態度の次男なのでした。

寅。一年で一番めでたい正月じゃ。一日ぐらい学問を休んだらどうじゃ?
今日という日は今日限りで消えていきます。
貴重な一日を無駄に費やすことはできません

兄の顔すら見ません。
松陰先生は完全に見えない何かと戦っています。

今は寅兄も塾も大変やけど、でもすぐにまた…
僕は信じています。真心を尽くせば必ず伝わる。
藩の方々にも、稔麿くんにも。伊之助にも

もはや何かに取りつかれているといっても過言ではありません。

稔麿くんと江戸の久坂くんに、この手紙を送ってください
まだ稔麿くんに粘着しているようです。
内容はわかりませんが、きっと巻き込んでしまった謝罪の言葉とかではないんだろうなー。
もう放っといてあげてほしいところです。


場面変わって江戸。
間部「都では徳川の天下を批判する者たちで吉田松陰の噂がたびたび
井伊「噂ではなく、確たる証拠を探せ
どうやら、長州藩の努力も空しくすでに松陰先生は幕府に目をつけられていたようです。
ヤバいですね。

水戸を始め、此度の処分を不服とする者どもが、不穏な動きを見せております。
御身辺にはくれぐれも

心配無用。死は覚悟の上じゃ
ここでやらんでいつやる。誰に命を狙われようと、一歩も引くつもりはない
ここでやらんでいつやる。今でしょ!
すごい貫禄です。

この人、本作の主役かな?と疑いたくなるカッコよさを放っています。
変な雷みたいな、炎めらめらみたいな、「花燃ゆ」特徴の変なSEもどうでもよくなるほどのかっこよさです。
今週の見どころはここかな、うん。


ついでに、久坂と高杉の様子も映し出されます。
二人が梅田雲浜から松陰先生の名前が出たらどうしようと危惧しているところに、もっぱら手紙運搬係となり下がっている桂小五郎が、やっぱり松陰先生からの手紙を持ってやって来ます。

藩に邪魔立てされようと、僕は老中間部を討つつもりです。
江戸の君たちにも力を借りたい

テロのお誘いでした。

どげんすれば
ちょっと泣きそうなくらい困り果てる久坂くん。
君は史実のように毅然と松陰を諌めろよ。
今のところ、かっこいいところを全部ライバルの晋作くんに取られてるぞ。

俺は乗らんぞ。間部一人殺したところで何もならん
そうこうしている間に、晋作くんはばっさりと松陰先生の誘いを断ります。
しかもちゃんと世の中が見えています。

もうあなたは松陰門下卒業でいいんじゃないかな…。
松陰先生から教わること、何もないんじゃないかな。
久坂はまたもや晋作くんにかっこよく持って行かれてしまいました。

桂「久坂、わかっとると思うが、今
わかっちょります!
それでもさすがにこれに乗るのはまずいとわかっているようで何よりです。


杉家に、久坂から松陰と文宛てに手紙が届きます。
これ、検閲した方がいいんじゃない?
この作品の久坂がもし江戸で一人だったら、松陰の誘いに応じるような手紙送っても不思議じゃないんじゃない?

さっそく手紙を読んだ文の顔は晴れません。
どうやらよろしくないことが書かれていたようです。


伊之助先生のカウンセリング


OP明け。
文は野山獄に久坂と高杉の手紙を持っていきます。
来たか!
待ち望んでいた手紙が来たので嬉しそうな松陰。

しかし、内容は…
間部老中要撃策、拝読いたしました。
先生の御覚悟、感激に堪えません。
しかし、今、義の旗を立てて決起することは容易なことではございません。
今はどうか胸中の志をお抑えください。
時をお待ちください

覚悟はすごいけど、世の中見えてなさすぎ。
もうちょっと待とうよ、との手紙でした。

読んでわなわなし出す松陰。

久坂、高杉までもこの有様!
手紙を投げ捨て一心不乱に墨をすりはじめる松陰。
なんか異様すぎて怖い。

よっぽど同じ志を持っている同志に「裏切られた」ことがショックなようですね。
そもそも君たちの「志」はよくわからないけど、攘夷なんだろう?
間部を暗殺することは直接攘夷にはつながらないんだろう?
攘夷へ至るあらゆる選択肢のたった一つを否定されただけで怒るとはどういうことなんだね。


伊之助宅。
小田村伊之助様!お話がございます!
超でかい声が響き渡ります。
門の前には塾生がわらわらと。

なんと、先週「寅次郎を獄につなぐよう進言したのは俺」の発言が祟って、伊之助は松陰教信者に粘着されてしまったようです。

お顔も出せんですか!
やはり卑怯者ですね!
うざすぎですね。

すると桶に水を入れて持ってきた寿が登場します。
そいつらに水でもかけてしまえ!と思いかけたところに、本当に寿さんは塾生の足もとに水をかけ始めました。
おお、仕事早い…な…。

あなた方いい加減になさい!せっかく寝かしつけた赤ん坊が起きるでしょ!
ところが怒るポイントが若干ずれていました。
ま、まあそうだよね…あなたはただの主婦だもんね…。


抗議に参りました。思うたからです。
動かん藩の諸悪の根源は小田村様なのではないかと

はて。わしが何かしたんかのう?
驚きの白々しさで笑えますが、一応小田村様も藩を動かしたくてやっきになっている人なので、こんなおにぎり食べてだべっているだけの若者に言われたくありません。

松陰先生を獄につないだ張本人が何をおっしゃる!
村塾を潰したんも、あんたなんじゃないんですか?
私たちは、もう議論することもできません!
議論したいなら、勝手にすればいいのにね。
松陰先生がいないと議論もできないらしいよ、この人たち。

ほう。ならば一つ議論しようじゃないか
寅次郎は投獄されて当然!村塾は潰されて当然!そうは思わんか?
伊之助さんも腹に据えかね、煽り説教を始めます。

思いません!
塾生、即答。

野村靖。寺島忠三郎。品川弥二郎。血気盛んは若者の特権じゃが、君らは一度でも老中暗殺の是非を自分の頭で考えたか?
沈黙。

猿でももちいと頭を使うぞ
この人たちの「志」が「借り物」であることは先週証明されましたからね。
やっとこの事実に斬り込んでくれるようで嬉しいです。

動かん藩の代わりに、私たちは命を懸けて国を守りたいんです
前原は猿以下扱いされ、伊之助に斬りかかる勢いの塾生を止め、果敢に挑みます。

前原一誠。君は目出村の出じゃったな。君にとって守るべきは目出村であり、その民ではなかったんか?
ならば、幕府の老中を暗殺することで、目出村の民がどう餓えから救われる?
沈黙。
そうそう、これこれ。
先週疑問に思ってばーっと書きましたが、私もこれは気になってました。
完全に当初の自分の理想が松陰先生の理想にすり替わってますよね、前原さん。

玉木彦介。お父上の文之進様は寅次郎の兵学の師じゃ。
実の息子として、あの天才比べられるんは、さぞかし辛かろう。
猛々しいことをやってのけようとするんはお父上に認められたい故か?

断じて、そのようなことはございませぬ
玉木くんは即答してくれますが、どうなのでしょうか。
やり場のない思いを綺麗でかっこいい理想に乗っかることで、ごまかしたいだけなのかもしれません。

亀太郎。君は魚屋というより素晴らしい絵描きと聞く。
絵筆を刀に持ち替えて人を殺すだけの意味が、君にはあるんか?

目を伏せる。
なかったー。
ちょっと武士に憧れてただけだったー。

入江九一。君が口数が少ない訳が俺にはわかるぞ。
君は江戸を見てきた。この連中がいかに世間知らずかを本当はわかっとるはずじゃ

そねなことは…
松下村塾の四天王、せっかくなんだからいいところを見せてください。

あれ、そういえばあんなに出番あった伊藤はどこに消えたのでしょうか。

君らが恐るるに足らんのは、この中の一人として己の本心から動こうとしとる者がおらんからじゃ!
誠に何かを為そうとする者は、世間を知り、人を知り、藩と言う組織の動かし方を知ろうとするもんじゃ!
そういう人間が君らの中から現れたとき、藩は君らを初めて恐れる。その声を聞くじゃろう

実はこの萩残留組の「志」が薄っぺらいことに、ついに作中で触れてくれました。
うん、今週はこれでいいよ。
これをやってくれただけ、大きな進歩だよ。

願わくば、みなさんが異常なほどの松陰崇拝の念から解き放たれんことを…。


今週のサブタイトルは完全におかしい


江戸では、またもや上半身脱いで素振りの久坂が登場します。
毎週誰か男が脱いでますね。

そこに高杉が手紙を持ってやってきます。

松陰先生の手紙、「久坂玄瑞様 高杉晋作様」から「玄瑞君、晋作君」に宛名が変わってますね。
何か心境の変化があったことの表れでしょうか。

血判状をもらい、憤慨に堪えません。
君たちは命を懸け、志を遂げるために江戸に行ったんではなかったんですか?
僕は君たち友と、志を分かち合ってきたつもりじゃ。
もはや、志を持たん君たちとは絶交するしかない!

すみません、笑ってしまいました。
どうも「絶交」とか小学生の口癖なのでちょっとね。
松陰先生、短気すぎます。

そして、「間部暗殺を否定=志を持たん」との短絡ぶりにめまいがしますね。
あなたの志とは、本当に邪魔者を暗殺することなのですか。

絶交…じゃと?(失笑)相変わらずお熱い人じゃ。
こっちの気持ちも考えんと、困ったもんじゃ。
萩の田舎に引きこもっとると、世相もわからんようになるんかのう

松陰先生は獄にいらっしゃるから、実質間部暗殺はおまえたちに託した!ってことなんですよね。
机上の空論にもほどがある松陰先生にさすがに付き合えきれない高杉くん。
弟子の方がよっぽど世相が見えているという、このパラドックス…。

松陰先生を愚弄するんか!?
絶交されたんやぞ!おまえにとって先生はそねなもんじゃったんか!?

つかみかかる久坂。
あー、この久坂は松陰亡き後、松陰先生のような暴走人間になりそうで怖いですね。
すでに教祖様を継ぐ素質が十分にありそうです。

じゃあ、どうせいっちゅうじゃ!
先生のご機嫌取りに二人で事を起こして死ぬか!?

ブチ切れ晋作くん。
村塾はもうないんじゃ。俺たちの帰る場所はもう!」
高杉は萩の熱血連中とは違い、もう諦めモードです。
上士の出身ということで、意外と常識的というか結末が見えてしまっているようですね。

杉家では文がまた松陰から塾生たちへの手紙を預かってきた様子です。
そこに江戸の桂から手紙が来ます。

寅次郎と塾生たちとの手紙のやり取りを止めさせるように
松陰先生の言葉に煽られた塾生が事を起こすのを未然に防ぐためです。
御公儀を批判する手紙が幕府に及べば、先生の身にも危険が及びます

松陰、引いては藩の未来を危惧している桂からの忠告でした。
塾生たちの手紙は寅次郎に渡さず、杉家に留めておくように」とのことだそうです。

でも、塾生の皆さんとの繋がりが断たれてしもうたら、寅兄は!
寅を守るためじゃ
今回のサブタイトル、「塾を守れ!」じゃないじゃん。
完全に「松陰を守れ!」じゃん。


そして手紙は「塾生→松陰」だけでなく、「松陰→塾生」ももちろん禁止。
野山獄ではあの松陰に甘々だった福川さんが申し訳なさそうに松陰から筆と硯を没収します。

久「あの方から、言葉を取り上げるなんて…
言葉と言うか文字と言うか…ね。
でも、取り上げないと本当に長州藩が潰れかけないので仕方ありません。
ネット依存症からPCを取り上げるようで心苦しいですが。


松陰の狂気の戦犯は叔父さん…


夜、なんと隠してあった手紙を敏三郎は持ち出します。
いきなりこの弟まで暴走を始めましたね。

夜の神社に集結した塾生たちは、本来読むはずだった手紙を見て驚愕します。
松陰が塾生にやれと提示してきたのは「伏見要駕策」。
江戸に向かわれる毛利敬親公を京の伏見で待ち伏せし、そのまま天子様のおられる御所へお連れし、攘夷決行のお許しを願い出る」とのなんとも無謀すぎて、さすがの敬親公も拒否必至の策です。
だいたい敬親公が「そうせい」と言う前に重臣に捕えられるに決まってます。

先生はこれを、私たちにやれと…
失敗したら死罪じゃろ?
それを覚悟でやれっちゅうことじゃ…
誰が…行く?
塾生はいくら先生の言葉でも躊躇します。
こんな失敗しか見えない作戦、成功するわけありませんからね。

ここで魚屋の亀太郎が起立。
俺、行けん。すまん!俺、行けん!
事の重大さに気づいた亀太郎くんは去ってしまいます。
もはや誰も松陰先生のぶっとんだ考えにはついていけません。

投獄したのに、余計松陰が危なくなってきていると…。


後日、野山獄。
母上からつるし柿の差し入れを持って文がやってきますが、松陰は雑談する気もないようです。
手紙は?久坂くんたちからの返事です
怖い声でしきりに手紙を催促し出します。

「絶交」って言ったのあなたじゃん!
何で手紙を期待してるのよ。

一緒にテロやってくれないなら絶交するよ!いいの? |ω・`)チラッ
って感じですかね。
面倒くさいですね。

いえ、まだ届いておりません
前原くんたちからは?
いえ…
稔麿くんは?
手紙を送ってからもう一月ほどになる
沈痛なムード。
そういえば、完全に稔麿くんはフェードアウトしましたが、彼のその後を書いてくれてもいいのではないでしょうか。
傷心の彼が出てくるのは次はいつなのでしょうか。

そうそう、ここで文は帰り際に福川さんから松陰の筆と硯を預かります。

文が去った後の牢獄では松陰先生が一人焦燥に駆られていました。
なぜじゃ、なぜわからん!
机どん!
守らねばならんのじゃ!国を、この国を!
守らねば…。皆に伝えねば…
まるでうわ言のようです。

ここで、松陰先生の脳裏にトラウマ思い出がフラッシュバック。
公の為に尽くすんが、おまえの役目じゃ!
長州をおまえが守らなければ、母も父も兄も皆死ぬんだぞ!

おいおい、叔父さんのせいかい、寅次郎がこうなったの!
出番がまったくない叔父さんの異常教育が実は戦犯とのことらしいです。
追い詰められて刷り込まれた末の強迫観念としか言えない「滅私奉公」が松陰先生の行動原理…。

先週の父の自白といい、幼少時の教育は非常に大事ということがわかりましたね。
松陰先生、被害者みたいだな(笑)


一方、伊之助と文は相変わらず既婚者同士で密室の中で会話をします。
どうして寅兄にあねな嘘を。
寅兄を獄につなぐよう、藩に言うたんは自分だって

どういうわけか知りませんが、文は伊之助の先週の言葉が嘘と見抜いたようです。
何なんですか、このとってつけたかのような特殊能力。

おまえには嘘はつけんな。久坂は浮気の一つもできんか
するけどね。しちゃうけどね。

寅次郎は俺のことをまだ友と思うてくれとるじゃろうか?
藩命により投獄されたとなれば、あいつはますます頑なになるじゃろう。
じゃが、友にそうされたんなら、少しは己を顧みてくれるかもしれん。
もし、俺を友と思うてくれとればじゃが

松陰の頭を覚まさせるための、自己犠牲台詞だったようです。
伊之助、万能だなあなたは。

ここで伊之助が文に「海防憶測」を手渡し、一話の奇跡的に面白かったあたりの回想が流れます。
あの頃は良かったなー…。

お天気のこととか、晩御飯のおかずのこととか、もう何でもないことでええから、また前のように寅兄を話したい
あっちの世界に行ってしまった松陰に帰ってきてもらいたいのはわかります。
この後に及んで、晩御飯をねじ込んできますか。
さすがですね。
幕末の武士が既婚者の妹と、晩御飯のおかずについて語り合うのもなかなかおもしろいですけどね。

せわあない。あいつはきっと戻ってくる。そう信じよう
とりあえずなぐさめる伊之助です。


松陰改心のミスリードエピソード


ここで急展開。
旅装束の敏三郎が松陰の獄の前に登場します。

僕がやる
手紙を見せて「伏見要駕策」を指さす敏三郎。
僕も塾生だ。兄上の味方だ。
みんなが寅兄に背を向けても、僕は寅兄を信じる

なんと、今までそんなそぶりを微塵も見せていませんが、弟も松陰信者だったようです。

一番悲しいのは声が届かんこと
一番悔しいんは伝えようとしても受け取ってもらえんこと

もっともらしい感動的なシーンです。
思えば、高杉加入時も敏三郎と高杉を絡めてきましたものね。

寅兄の声は僕が受け取る
泣き始める松陰。
僕が行ってくる。きっとうまくやれる。せわぁない
さすがの松陰先生も唖然とします。
あの皆が躊躇した策を、ろくに剣術の稽古もしていない弟がやる、と。
そもそも言葉が通じるのか…説得できるのでしょうか。
いや、無理だろうなー。

ま、待て。待て!待て!敏三郎!福川様!弟を止めてください!
敏、行ってはならん!敏三郎、大事な仕事を頼む。
家に戻って母上に伝えてくれ。差し入れのつるし柿、ありがとうあんしたと

一緒に食べようと柿を渡します。
松陰先生、こんな若い弟がやる!なんて言い出すので、ついに我に返ったのかなって思いました。
思いますよねー。
実は違うみたいですが。

そもそも、これ。
塾生にはやらせて、実の弟は止めるって何なの?って感じですが、ネットサーフィンをしていると実にするどい指摘を見つけました。
塾生は同志だからやらせるけど、弟は同じ志を持った同志じゃないから止めたのか?」というものです。

なるほどー、あくまでも同じ同志なら無理もやらせるけど、自分の思いを汲んでくれるだけの弟は自分のために死なせたくない…と。

でも、ここで松陰には気づいてほしい。
塾生が皆同じ志を持った同志とは限らないことを。
あなたの「義」の為に人を巻き込むのは止めましょう


文が家に帰ると、なぜか家族全員が同じ部屋で手紙を書いている異様な光景に出くわします。

寅が退屈しとるじゃろうから
家族の手紙ならお咎めもなかろうと、今皆で話して
それはいいけど、何も全員同じ部屋で書かなくてもいいだろう。
何だかパフォーマンスみたいで白々しいです。

あ、脚本家が描きたいテーマの一つが「幕末のホームドラマ」ですもんね。
こういうシーン、必要ですね…。


文、友人をなくす危機に陥る


神社。夜。
今、決断しなくては、手遅れになります
まだ塾生たちは迷っていました。

私が行きます
ついに入江が志願します。
江戸に留学して、松陰の作戦の限界をわかっていそうなものですが、彼はそれでもいかなければならないようです。

夢があるんです。私たち兄弟は食うて行くために、好きなように学べんかった。
身分にかかわりなく、学びたい者が学べる場を作りたい。
それが私の夢です。
松陰先生は認めてくださった。
すばらしい志じゃと。僕と共に作ろうと!
私は先生のことを裏切ることはできません

先生のために夢を捨てるか…。
結局は「先生のため」なのか。
それはどうなのか。

幸いうちは二人おる。どちらかが生き残ればええ。誰か他に生きたい者はおるか?
沈黙。
構わん。後のことは頼みます
えっと…もう野村は野村家の養子に入ったということではないのでしょうか?
それってもう入江家存続のためにどっちかが生き残ればいいや、には当てはまらないのではないのでしょうか。

お待ちください、兄上!私が行きます。
松陰先生との付き合いは私の方がずっと長い。
志を示さんままでは、生き恥を晒すばかりです!
兄上、行かしてつかあさい

すると、今まで沈黙を通していた弟の野村までもが志願します。
「松陰先生との付き合いは自分の方が長い」とか、やはり完全に松陰のために死んであげるようです。
なんだか怖いです、宗教。
「志を示さんままでは」って、その志って何なのよ。


するとなぜか妹のすみが乱入してきます。
この人、なぜここにいるのでしょうか。
細かいところはつっこんではいけません。

兄上!待って、行かんで!二人とも行かんで!お願い!
なんでそねなことせんといかんの!?無駄死にやろ?
言うな!
言いたくないが、やはり完全に無駄死にです。

優しい兄上の方がうちの家には必要じゃ。
すまん、すみ。元気でな

勢いで去る野村。
野村家はどうでも良いのでしょうか、靖くん。
というか残された家族は杉家のような、いや下手したらもっと重罪人の家族として収入も途絶えて後ろ指を指されて生きていかなかくてはならないのですが、「元気でな」ではありません。


翌日、杉家にすみとふさがやってきます。
うそつき。兄上たちを危険な目に遭わせることはない?
うそばっかり!このままじゃ、あんたの兄上に殺される!
お願い、助けて!助けて!

先週の根拠のない「兄上を信じろ」発言は裏切られました。
松陰先生についていったばかりにふさの兄は免職、すみの兄は二人とも犯罪者(さらに一人は脱藩)です。
女の子の友情にも亀裂が入る危機です。
文はこの危機をどう乗り切るのでしょうか。


野村の行動に危機感を抱いた人はまだいました。

今度はかっこよく伊之助が素振りをしているところに、無言でこちらを見つめる視線が…。
前原くんでした。

あの松陰先生はもう、おられんじゃろうか?
助けてください!野村を、野村を止めてつかあさい!
京で騒動を起こす前に!

伊之助、また尻拭いだよ、頑張ろう!


文の必死だけど適当な説得は届かず…


野山獄で松陰が家族からの手紙を読んでいると、文と伊之助が訪れます。

兄上、野村さんが脱藩して京へ向かいました。寅兄が授けた策を実行するために
さすがにやばい騒動を巻き起こした張本人を糾弾しに来たようです。

藩から追手が出た。野村はじきに捕えられるじゃろう。
それを知って入江九一が自首してきた。
策の首謀者は自分じゃと。
兄弟共々、岩倉獄へつながれることになろう

金子くんの反省、活かされず!
結局金子くんも無駄死にのようで悲しいですね。

むしろ獄に入ってから、若者の扇動がエスカレートしているというね…。
完全に伊之助の思惑は外れたようです。

ここで、二人が松陰を責めるのかと思いきや、文は松陰の筆と硯を返します。

寅兄、これはやはり兄上の御側に
いや、それ藩命で取り上げた物なんですけど。
勝手に返したらまずくないですか。

寅兄の字が好きです。
人を知りたい、世界を知りたいと言う熱意にあふれた右肩上がりの字が。
好きです、寅兄の言葉が。
寅兄は人を救うとる。
まっすぐで暖こうて、優しうて。前を向く元気をくれる。
すごいことです。寅兄はそのまんまですごい人なんです。
帰ってきてつかあさい。
英雄になんかならんでええから。
そのまんまの、ただの兄上として。
どうか、帰ってきてつかあさい

兄上のこと好きだし、みんな好きだから昔のあなたに戻ってー!と説得を始めます。
なんだか説得が適当というか、丸め込もうとしている感がぷんぷんします。
ここで筆と硯を返したら、また手紙を書き始める未来しか見えないのですが、なぜ返したのでしょう。

ただの兄として…
このワード、松陰には引っかかったようです。

皆、寅兄が大好きなんです。
どうか帰ってきて。
生きてつかあさい。私たちと一緒に

主人公の必死の説得です。

酷なことを言うのう
それは僕の人生ではない。
文、兄は死にたいんじゃ。
こねな僕でも死んでみせれば、心を動かして立ち上がる人間もおるじゃろう。
僕がそうして見せなければ、どれだけ待ったところで、志を持った者たちが決起することは永遠に来ん。
僕はもう死ぬことでしか生きられん

もう松陰先生もヤケなようで、自分が死ねば誰かの心が動くかも、と希望的観測を述べます。
しかし、今までの展開を見る限り、ここで松陰が死んだら復讐の念に駆られた塾生たちが腹いせに伊之助あたりを暗殺しそうで怖いのですが。
そんな負の心で志を遂げさせるとか、自爆テロもいいところです。

そういえば、史実ではこの頃の松陰は、絶望して死をもって大義を示そうと絶食を試みたりしていたようですね。

おまえの死に場所はこねえなところじゃない!顔を上げろ、寅次郎!
伊之助はいつものようにドヤ顔で正論を述べますが、

いつになろうと君は、僕を止めることしかできん。
死ねん人間だからじゃ。君も、久坂たちも。
死ぬ覚悟はある。じゃが無駄死にはせん!
そねなことは嘘じゃ。
時が来る。今ではない!
そう言い続けて、何を為すこともなく人生が終わるんじゃ!
声を上げん者に声の届かん者の気持ちはわからん!
事を為さん者に、失敗した者の気持ちはわからん!
伊之助、いつだっておまえは傍で見物するだけじゃ

命は一つですからね、何も結果を出せずに死ぬよりは機会を窺った方がいいのでは…との考えは凡人なのでしょうか。
確かに実際に行動するのは偉いんですけどね。
やり方が下手すぎる

伊之助も裏でいろいろ頑張ってるけどね。
もう完全に自分しか見えていない松陰先生にそんなこと言ってもしょうがないか。

おまえなど友ではない。
藩の狗のおまえなど、友ではない!

一話以来、○モなのではないかと噂されるほど、仲の良かった二人に亀裂が入ります。
伊之助の配慮など、これっぽっちも手負いの獅子(しかも自傷行為と言っても過言ではない)の松陰には届きませんでした。

これか、敏三郎が言ってた「伝えようとしても受け取ってもらえんこと」というのは。
松陰先生、自分が伝えようとすることには一生懸命ですが、他人の気持ちはまったく汲んでくれない人にしか書かれてないからな、このドラマ。

口先だけは立派なことを言うて、何の行動も為せず、そういう人間を僕はもっとも憎む。僕も同じじゃ
僕は、僕を憎む!何の役にも立たん!世の為、人の為に何も!
暴れ出します。
この人の強迫観念。
どうしてこんなことになてしまったのか、もっとじっくり見たかったですね。
そこを描かないと、もう松陰先生はただの狂人です。

僕には真心が足りんのじゃ!
僕の至誠は伝わらん!
その証拠に、僕はいっつも間違うとる。
僕は何を為した?
すべて失敗し、猛々しい事をすると口だけは言っといて、何を為すこともできん。
何も成さずに生きることが、恐ろしいんじゃ

先生の精神がボロボロになってしまいました。
文、嗚咽。
もう手遅れですね。


絶望的な状況で今週は終了。



次回、「最後の食卓」

~三行でわかる次回予告~
「いよいよ、死罪か」
伊之助「おまえが死ぬべきは今ではない」
松陰「文、私は死なん」

そもそも幕末の食事に「食卓」はないんですが。
お膳なんですが。
と、つっこんでおきます。
松陰先生の危機がいよいよ到来ですかね…。


全体的な感想は先週と同じです。

今回は続・松陰教の回でした。
私が塾生につっこみたかったことは全部伊之助が言ってくれたのでいいかな。

このドラマ、とことん松陰および松陰門下の塾生の良いエピソードを拾ってくれないですよね。
確か、久坂って確かに煽りに弱い暑苦しい人(というかドジッ子なのか…)ではあるけど、京にいる頃から松陰を牽制する手紙などを送っている冷静さを持つちょっと頭いい人、稔麿も塾生から頼りにされる理知的な人だという印象があったのですが…。
おかしいな、このドラマでは一切そうは思えない。

どういうわけか、高杉が一番冷静沈着で世間が見えている、かつ面倒見が良い。
そして、松陰を止める役目はすべて伊之助にかっさらわれるというマジックが起きてしまっています。
松陰先生が獄中からの手紙で塾生を気にかけているような描写も全カットです。
結果、塾生は先生の「大義」のための捨て駒に使われているとしか思えません

好意的に解釈すれば、松陰は塾生たちを教え子ではなく、完全に「同志」(しかも、自分とまったく寸分もたがわぬ目的を持った)と思い込んでいるわけなんですよね。
史実の彼らはどうかわかりませんが、このドラマの塾生は完全に松陰におんぶにだっこのぶら下がり状態です。
なにしろ、松陰がいなければ、自分たちで議論もできないとカミングアウトしているくらいですw
そこを誤解したまま突き進んでいるのが、松陰の悲劇かもしれませんねー。
カリスマ性はあるのかもしれませんが、やはり教育者としては完全にアウトと言わざるを得ない描き方です。


そうそう、重大なことに気づきました。
文がまったく「幕末男子」を育てていません
このドラマのキャッチフレーズ、「幕末男子の育て方」ですが、文さんはおにぎり配り以外今のところ何もしていません。
今回の松陰説得も失敗しましたしね。
久坂も完全に遠い所に行きかけてますし、高杉なんてただの夫の友人ポジション。
伊之助からはなぐさめられる始末。
まさか予告詐欺ならぬ、キャッチコピー詐欺なのか…。
これから文が「幕末志士の母」ポジションを担う超展開が待っているのか。
気になりますね!

そういえば、今回の放送でついに視聴率が10%を切ったらしいですけど、選挙のせいで放送時間が早まったからですよね…(笑)
そうです…よね。

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●花燃ゆ感想バックナンバー
「花燃ゆ」感想 第一話「人結ぶ妹」
「花燃ゆ」感想 第二話「波乱の恋文」
「花燃ゆ」感想 第三話「ついてない男」
「花燃ゆ」感想 第四回「生きてつかあさい」
「花燃ゆ」感想 第五回「志の果て」
「花燃ゆ」感想 第六回「女囚の秘密」
「花燃ゆ」感想 第七回「放たれる寅」
「花燃ゆ」感想 第八回「熱血先生、誕生」
「花燃ゆ」感想 第九回「高杉晋作、参上」
「花燃ゆ」感想 第十回「躍動!松下村塾」

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大河ドラマ「花燃ゆ」感想・つっこみバックナンバーまとめ

Trackback

2015/04/15 (Wed) 14:52

公式サイト 幕府要人の暗殺を計画したとして、吉田松陰(伊勢谷友介)は野山獄に投獄

昼寝の時間 - http://miru-yomu-kiku.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/15-ce0e.html
2015/04/15 (Wed) 20:00

幕府要人の暗殺を計画したとして、吉田松陰(伊勢谷友介)は野山獄に投獄された。 松下村塾も閉鎖されることになり、塾生たちはやり場のない憤りを、小田村伊之助 (大沢たかお)にぶつける。 一方、松陰は獄中でもあきらめることなく塾生たちに手紙を書き続け、じょういの決行を 指示する。そして悩んだ塾生たちは…。 文(井上真央)は死をも恐れず、さらに若者たちを巻き込もうとする松陰に、もと...

ドラマ@見取り八段・実0段 - http://doramablo.blog59.fc2.com/blog-entry-4570.html
2015/04/15 (Wed) 20:30

タイトルにビックリマークで盛り上げようと言う意図でしょうけど、それ以上に放送時間が繰り上がってビックリですよ!いつもより45分も早い!選挙だからっ!特番だからっ!でも休めないんだからっ!とまあ、今宵は夕食時間をずらして何とかかんとか視聴です、はい~。

真田のよもやま話 - http://sanada.at.webry.info/201504/article_2.html
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